セルフタイトル作以降注目度上昇中、Film Schoolの最新作。今作ではマイブラのColm O’Ciosoigをはじめ、参加ゲストも多数!元々ゲイザー系の音ではあったものの、前作に比べリズム隊がどっしりとし、その風にもなびかない座り具合が、 逆にギターとVoの揺らぎを実際の音像以上に、感覚的に強調していて奥行きのある音になっている。 このリズム隊が同時に躍動感を持っているのも素晴らしい。 スペーシー且つノイズまみれの海に漂うような一貫した世界観は前作より遥かに明確であり、シュー(ニュー)ゲイザーとしてならば、名作に数え上げるべき1枚だと思う。ただ、一方で前作で発揮されたバラエティに富んだソングライティングは悪く言ってしまえば切り捨てられているに近い。その辺りの器用さや奔放さもFilm Schoolの大きな魅力であり、「もっとできるよね?いけちゃうよね?」という期待やもどかしさも入り交じる不思議な作品なのだ。 (m narisawa) http://www.myspace.com/filmschool #
by hte_bb
| 2007-10-04 07:54
解散の報から2年、よもやのオリジナルメンバーによる再結成(事実上の解散撤回か!?)を経て届けられた新作!遅めのテンポの中で6×7節ともいえる、ごく単調なドローンをステージにどサイケギターが舞う様は1stアルバムの、天上の幽体離脱系トリップ感の完全甦生に他ならない。そこに2nd以降表立ってきた厭世、退廃的なメロと歌の世界が絡んでいく。既発作全ての匂いを感じ取れる意味で「総括」的ではあるが、名曲"Bochum"の昂揚感など此処にはない。かといってそれを越える何かがあると期待するのも禁物だ。あくまでこのアルバムがもたらすは10年前のあの衝撃のモダンサイケとの再会であり、其処に浮かび上がるはまさしく「原点回帰」だ。これは6×7が今打ち込む、(暫く影の薄い)モダンサイケシーンの存在を示す楔なのかもしれない。そしてそれは僕等が感じた10年前の初期衝動をも鮮やかにフラッシュバックさせるのだ。一般発売は10/1予定。 (m narisawa) http://www.sixbyseven.co.uk/ #
by hte_bb
| 2007-09-05 10:25
名前とは裏腹にフィラデルフィアを中心に活動するASDIGのデビューアルバム。エレクトロニカ系ゲイザーのアプローチの中にインディーダンス/レイヴっぽさも伺わせるそのサウンドはM83を彷彿とさせるが、ゲイザーのノイズ部分に重きを置いて抽出するよりは、よりドリームポップとしての側面を引出し「汗を滲ませ踊り続け」られる音に仕上がっている。それらやモダンサイケを演出するにふさわしいハープシコード使いに加え、Velvet Undergroundが偏執、狂想的なまでに同じビートを繰り返したその先にあったような焦燥と昂揚までもが入り乱れ、全てが光に溶け込む如きトリップ感が。明らかにダンスを意識したニューレイヴもいいけど、リスナーに与える多幸感を考えた時、ASDIGの音にこそ突如顕現したSummer of Loveの瞬間を感じられる気もするのだ。コレは気持ちよすぎます! (m narisawa) http://www.myspace.com/sunnydayinglasgow #
by hte_bb
| 2007-04-18 12:48
Wolf ParadeやSunset Rubdownの楽曲プロデュースに名を連ねる奇才Jace Lasekを中心とするモントリオール発、Besnard Lakesの2nd。超印象的なスローコアナンバー"Disaster"で幕を開ける全8曲の世界はノイジーなギター、ストリングス、フルート等、と書くとシューゲイザー的だが、もっと別の、オペラ等を連想させるような荘厳且つドラマチックな一大絵巻に仕上がっている。それらが多様なコーラスワークとあいまって、驚く程様々に情景を変える。果てしなく美しくもどこかひんやりと、それでいてジワリと焼け付くような音が空を切り裂くように走ったり、水面を跳ねるように飛び交ったり、暗闇から光を探し当て一直線に伸びたり。。。これは耳から入って視覚をも刺激する傑作!むしろこのバンドこそ本命か?? (m narisawa) http://www.thebesnardlakes.com/ #
by hte_bb
| 2007-04-18 12:08
NY発の4ピースA Passing Feelingの、昨年初頭のデビューEPに続く1stAL。飽き飽きしてるはずの日常から逸脱しようとするも、結局それすらお決まりのパターンにはまってしまう。。。そんな刹那のうちに膨張しては弾け散る、哀愁混じりのやり場のない思いが鋭く突き刺さる。。。!その瞬間の連続が一癖あるエクスペリメンタルなインディーポップセンスで繋がれている。しかしながらこのバンドの肝はあくまでStrokesを通過した、そのパンク然としたメンタリティであって、ありったけのエモーションを吐き出して床に叩き付ける如きヒリヒリとした焦燥感と、ギリギリのところで堕ちずに粘るような差し迫った危機感にこそあるように思える。マイスペorレーベルサイトのみの150枚超限定盤!激押しです! (m narisawa) http://www.myspace.com/apassingfeeling #
by hte_bb
| 2007-03-20 11:30
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